外務省声明 米の経済封鎖即時撤回を求める国連決議採択

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国連総会:米によるキューバ経済封鎖の即時撤回を求める決議、賛成187ヵ国で採択

 

11月2日、国連総会において、キューバが提出した「アメリカ合衆国による対キューバ経済・通商・金融禁輸措置の解除の必要性」の決議が、187ヵ国という圧倒的賛成多数で採択された。反対票を投じたのは、米国とイスラエル。棄権票を投じたのが、ウクライナ1カ国だけでした。以下はキューバ大使館から送られてきました、ロドリゲス外務大臣が国連総会に上記決議を提出した際に行った演説の全文です。

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議長閣下、

閣下各位、

各国代表の皆様、

封鎖は、すべてのキューバ人の生命、医療、教育、福祉に対する権利を侵害しています。私たちの家族は、商店の品不足、長蛇の列、物価の高騰、賃金の低下を通じてそれを感じています。

政府は、標準的な家族の基礎配給食料を保証するために多大な努力を払っています。これは、すべての需要を満たすには十分ではありませんが、例外なくすべての家族の必要不可欠な需要を満たすものであり、特別に補助された価格です。

今年、そのために必要な資金は、16 億ドル以上です。2022 年 3 月から 2023 年 2 月までの封鎖による損害額のわずか 3 分の 1 でもって、これらの費用は余裕をもって賄えたはずです。

封鎖は、農業機械、家畜飼料、設備や産業の部品やスペアパーツ、その他食糧生産に必要な消耗資材を購入するための資金を、国内の産業から奪い、深刻な影響を及ぼしています。厳格な許可の下、キューバは、米国から農産物を貿易で購入することができますが、普遍的に受け入れられている国際貿易と航行の自由のルールに違反する過酷で差別的な押し付けを受け、前払いで購入し、米国船で輸送し、出発の港に空で帰港することが義務付けられています。

世界中の貿易が双方向であるのに対し、キューバは米国への輸出が禁止されており、民間金融機関でさえ、また多国間金融機関からでさえ、信用を得ることができません。

キューバの一般家庭は、時には耐え難い停電に見舞われ、エネルギー・鉱業部門の場合、この期間の損害額は、年間 4 億 9,100 万ドルを超えます。この損害の主な内訳は、まさに国の電力システムであり、その総額は 2 億 3,900 万ドル以上に上ります。

この資金があれば、停電を回避し、電力産業の機能を確保するために、不可欠な予備部品だけでなく、供給や定期保守を保証することができたはずです。

子ども、高齢者、妊婦を含む病人は、がんや心臓病の治療薬を含む病院で使用される医薬品の不足や不安定さに困っており、人々はインスリン、抗生物質、鎮痛剤、血圧降下剤、その他の基本的な必需品を適宜に入手することにおいて、日々困難に直面しています。

私たちの国は、基本的な医薬品リストの 60%以上を生産する能力がありますが、この極度の封鎖強化の期間中、私たちの財政への無残な打撃により、その水準は保証されていません。

家族の同意を得て、わずか 6 歳のキューバの少女、マリアが頭蓋内にできたグレード 4 の腫瘍を部分的に摘出する手術を受けた状況を、深い悲しみとともに皆さんにお伝えします。彼女は、腫瘍と闘うために化学療法という代替治療を受けていますが、中枢神経系に影響を及ぼすこの種の高悪性度腫瘍に対する他の第一選択薬とともに、最も効果的な治療法である米国の薬であるロムスチンの投与が、封鎖のために入手できません。現在、この小さな患者は再発し、救援化学療法を受けています。彼女にとっても、他のキューバの子どもたちにとっても、封鎖は生死を分かつものなのです。

ヤディエルとアベルは 14 歳の少年です。彼らは脳性麻痺を患っています。この疾患は痙縮を引き起こし、運動機能が制限され、不随意運動をコントロールできず、日常生活を送ることが困難です。長年にわたり彼らに付き添ってきた教師やその他の専門家の献身的な努力のおかげで、彼らは可能な限り高い運動機能、知的機能、コミュニケーション機能を獲得し、最大限の社会的参加を達成することができました。

しかし、もし彼らが、痙攣を防ぎ、このタイプの患者に有望な結果をもたらす注射薬である、A 型ボツリヌス毒素を米国市場で直接入手することを妨げられていなければ、彼らの人生はどれほど違っていたことでしょう。他の多くの同様のケースと同様に、彼らは、残酷なキューバ包囲網の直接的な犠牲者なのです。

封鎖は、医薬品や医療機器の入手を妨げていないと主張する米国政府は、嘘をついています。

Covid-19 パンデミックの感染者数がピークに達し、集中治療室が手いっぱいになった最も困難な時期に、キューバは、ヨーロッパの供給業者が米国企業の子会社であるという口実で、肺呼吸器の輸入を阻止されました。このことは、疑いもなく残酷な非人道的な行為であると同時に、通商の基準と国際法の粗暴な侵害です。

キューバは、独自の形式の肺呼吸器の国内生産を開発しなければなりませんでした。

この封鎖の残酷さは、キューバにおけるコビッド 19 の患者がピークを迎えていたときに、主要な医療用酸素製造工場が故障したときに、残酷なまでに証明されました。

米国企業 2 社が、キューバに医療用酸素を供給しようとした際、パンデミック時であっても米国政府から特定のライセンスが必要であることが証明されました。

キューバはまた、中南米 2 カ国の外国企業による医療用酸素のキューバへの販売を阻止しようとする米国政府機関の工作の証拠も持っています。

この封鎖は、特にキューバ産ワクチンの工業化に必要な、ウイルス対策に不可欠なその他の医療品や医療機器の輸入やわが国への到着に困難と遅れをもたらしました。

パンデミックの間、米国政府は、一方的な強制措置やその他の制裁の犠牲となった国々に対し、一時的な人道的免除措置を適用しました。

お聞きします。なぜキューバは、この一時的な人道的救済から除外されたのでしょうか?

現実には、米国政府は、キューバに対する敵対政策の同盟国として、ご都合主義的にCOVID-19 を利用したのです。

この封鎖は、「ジェノサイドの防止及び処罰に関する条約」の第 2 条 b 項及び c 項に明確に規定されているジェノサイドの犯罪に該当します。この感染症の流行期に封鎖を前例のない方法で強化し、パンデミックから派生した世界経済危機に乗じてキューバの不安定化を促進するという悪質な決定は、この政策の残酷で非人間的な本質を明らかに示しています。

このような困難な状況下で同胞の命を救い、守るという偉業は、数十年にわたり、すべてのキューバ国民が無料で利用できる、深く人道的で質の高い科学と医療の強固な制度を構築するために、政府が一丸となって取り組んできた努力によってのみ説明することができます。

人間への配慮がキューバ政府の最優先事項であり、今後もそうあり続けるという事実にもかかわらず、封鎖が生活の質や国民に提供されるサービスに与える影響は否定できず、痛ましいものです。

議長閣下、

60 年以上にわたり、キューバは冷酷な経済・通商・金融封鎖に抵抗してきました。現在の人口の 80%以上は、封鎖されたキューバしか知りません。

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米国政府は、我が国から必要不可欠な財政収入を奪い、国民の生活水準を低下させ、食料、医薬品、その他の基本物資の継続的な不足を押し付け、経済破綻を誘発する試みを止めていません。

悪意と外科的な正確さで、経済の最も敏感な部門が攻撃され、キューバの家庭に意図的に最大の損害を与えようとしています。

封鎖は、平和時における経済戦争という行為であり、国民のニーズを満たす政府の能力を麻痺させ、統治不能の状況を作り出し、憲法秩序を破壊することを目的としています。

これらの目的は、1960 年 4 月 6 日付のレスター・マロリー国務次官による悪名高い覚書に明確に記されています。引用します。

「飢餓、絶望、政府転覆を誘発する目的で、名目賃金と実質賃金を引き下げるためにキューバへの資金と物資を拒絶することによって、経済生活を弱体化させるために(中略)あらゆる可能な手段を速やかに実行に移さなければならない」。引用を終わります。

これが、その起源から今日に至るまで、米国の現政権がキューバに対して行っている経済的強制と最大限の圧力政策の本質であり、目的なのです。

米国の行為は、まったく一方的で不当なものです。私たちの国には、米国に害を与え、その強力な経済部門や貿易活動に損害を与えるような措置や行動は一つもありません。

キューバには、米国の独立や国家安全保障を脅かしたり、米国の主権を損なったり、内政に干渉したり、国民の福祉に影響を及ぼすようないかなる行為もありません。

小国に異質な政治体制を押し付け、その資源を再び支配するために、一国の政府が何十年にもわたって絶え間ない経済戦争を強いることは、合法的でも倫理的でもありません。平和、自由な自決権、発展、人道的進歩の権利を国民全体から奪うことは容認できません。

違法で残酷かつ非人道的な政策の恐ろしい結果に苦しんでいるのは、キューバ国民だけではありません。1960 年にフィデル・カストロ・ルス最高司令官がこの壇上で糾弾したように、「戦争の哲学」をもたらす「収奪の哲学」の犠牲となっているのは、世界の他の多くの人々も同じです。

この悲劇的な時に当たり、私は、今日、不法に占領された自らの土地で虐殺されている兄弟的なパレスチナの人々に対するキューバの全面的な支援と連帯を改めて表明します。この蛮行を押しとどめるべきです。

議長閣下、

米国当局は、キューバ政府の非能率性と我々の制度の失敗という考えを植え付けようとしてきました。

彼らは「キューバ国民を支持する」と厚顔無恥に言い、一方的な強制措置は家族には影響せず、国民経済の困難の重要な要因でもないと国民に信じ込ませようとしています。

もちろん、ミゲル・ディアス=カネル大統領が言っているように、封鎖は今日私たちの国が直面しているすべての問題の原因ではありません。しかし、その非常に深刻な影響を否定し、それがキューバの家庭の収奪、不足、苦しみの主な原因であることを認めない人は、真実を述べてはいません。

封鎖が、すべての国民の人権に対する大規模かつ明白で組織的な侵害であり、私たちの発展に対する最大の障害であることを否定すれば、それは嘘でしょう。

事実を見て、データを確認しましょう。

2022 年 3 月 1 日から今年 2 月 28 日までの封鎖による損害と損失は、控えめに見積もっても 48 億 6,700 万ドルと推定されます。これは 1 カ月に 4 億 500 万ドル以上、1 日に 1,300 万ドル以上の損害に相当します。封鎖がなければ、キューバの GDP は 2022 年に 9%成長した可能性があります。

現在の価格で計算すると、60 年以上の累積効果は 1,590 億ドルを超えます。金の価値で計算すると 1 兆 3,370 億ドルに達します。

これは世界のどの経済にとっても異常な数字ですが、私たちのような小さな島国で発展途上の経済にとってはなおさらです。

もしキューバにこのような資源があったとしたら、現在のキューバはどうなっているでしょうか?

2019 年の下半期以降、米国政府は、私たちの国に対する包囲網を極端な次元にエスカレートさせ、さらに倒錯的で有害なものとし、キューバへの燃料供給を阻止しようとする戦時措置を採用し、キューバの国際医療協力に対する攻撃を強化し、第三国市場での商取引や金融取引に対する嫌がらせを強化し、ヘルムズ=バートン法タイトル III の米国裁判所での域外適用により、他国の投資家や貿易団体を威嚇することに乗り出しました。

また、私たちの企業のほとんどに影響を与える「キューバ企業制限リスト」や、不思議なことに世界で唯一の「禁止宿泊所リスト」など、多くの禁止事項や制限事項があります。グローバル化した国際経済において、あなた方の国で生産された製品に 10%以上の米国製部品が含まれている場合、キューバへの輸出を禁止し続け、あなた方が代表する国で生産された製品にキューバ産の原材料、無形資産、部品が含まれている場合、米国への輸出を禁止することは、不合理であるだけでなく、犯罪的です。

富裕国であっても、同様の条件を課された場合、他の国の経済はどうなるのでしょうか?

議長閣下、

米国は、銀行・金融分野におけるキューバ包囲網を強化しています。ドルの使用禁止を維持し、他の通貨での金融取引、貿易、投資に対する迫害は絶え間なく執拗です。

この迫害は、国務省の一方的なテロ支援国リストにわが国が恣意的に掲載されたことで、さらに強化されました。これは共和党の前政権が、ホワイトハウスを去るわずか 9 日前に科した致命的な措置でした。民主党の現大統領がその気になれば、署名ひとつで明日にでも修正できたはずです。

米国政府は、何の根拠もなくキューバを非難することで、嘘をつき、テロと闘う国際的な努力に多大な損害を与えています。

キューバがこの偽のリストに掲載され続けることに、有効で合理的な論拠はひとつもありません。特に、キューバは、テロの犠牲者であり、今日でさえ米国領土からの暴力やテロ行為の処罰されない扇動に苦しんでいる国であり、テロのいかなる形態や現れに対しても断固として拒否し、迫害しているその行為は申し分がなく、認められている国です。キューバに対して、このような行為は許されません。

この影響は、相互接続、相互依存がますます深まっており、そしてなによりもワシントンが支配する金融権力のセンターの支配下に置かれる国際経済の現状では、とりわけ有害です。この恣意的な言いがかりを隠れ蓑に、米国政府当局は、世界中の何百もの銀行や金融機関を恐喝し、米国との関係を続けるか、キューバとの関係を維持するかの二者択一を迫っています。

2021 年 1 月から 2023 年 2 月までの間に、外国の銀行がキューバへのサービス提供を拒否した件数は合計 909 件ありました。各国の首都にある数十のキューバ在外公館は、従来の銀行との関係を失い、今日では銀行口座も金融サービスもありません。このような事態は、わが国と友好的かつ協力的な関係を築き、一貫して封鎖を拒否している国々でさえも起きています。これらの国も、米国の敵意の域外適用権力、国際金融制度における有害かつ不釣り合いな影響力、キューバ経済を包囲しようとする欲望の犠牲になっているのです。

この虚偽の格付けにより、いわゆる「カントリーリスク」は指数関数的に増大し、キューバは国際市場でいかなる商品も 2 倍の価格を支払うことを余儀なくされます。

米国政府が恥知らずに支援すると主張するキューバの起業家は、多くの場合、ペイパルやAirbnb のような決済や電子商取引のプラットフォームの利用を拒否されています。キューバ人であるという理由だけで、個人的な銀行口座の開設さえ妨げられています。第三国では、封鎖の影響による銀行取引制限や差別を受けています。

学問や科学の進歩でさえ、この不条理な政策の影響から逃れることはできません。エベリオは、25 歳のキューバの若者で、現在コンピュータサイエンス工学の学位を取得するために勉強中です。

大学の支援を受けて、エベリオは、自分の科学研究の成果を他の国の学生と共有することを決意し、2023 年 4 月 4 日から 6 日までイギリスのウォーリック大学で開催される国際科学イベント、世界学生研究大会(WorldCUR)に直接参加することを選びました。

彼の研究の質が評価され、参加者として認められました。しかしその直後、キューバが制裁対象国リストに含まれたため、本人参加のための資金援助を取りやめると主催者から通告されました。

彼は、封鎖が解除されることを希望しています。なぜなら、他の何千人ものキューバの若者も同じように、この政策によってキューバ人は排除され、差別され、学術界、科学界、学生社会で対等に交流することができないからです。

差別を受け、時には嫌がらせを受けるキューバのスポーツ選手や芸術家は、メダルや受賞に伴う当然の収入を取得しなければなりません。

議長閣下、

封鎖は、米国に住むキューバ人の権利を制限し、ビザや通常のメカニズムによる家族の再会を妨げ、キューバでの旅行ビザの発給を認めず、送金を妨げています。また、高度な資格を持つ若者の家族でさえも、不安や他国での自己実現の探求を誘発しています。

しかし、キューバ人移民の増加は、家族にとって痛ましい犠牲を伴い、国にとって人口統計学的・経済学的に不利な結果をもたらすものであり、封鎖の強化に直接関連しています。

また、厳密には政治的な理由から、どのようなルートで到着したかにかかわらず、米国国境に到着したキューバ人に特権的な待遇が与えられています。

キューバを不安定化させ、才能を略奪し、キューバの信用を失墜させるために利用されているこれらの要因の重さを考慮することなく、この地域の国々を経由して米国に向かうキューバ人の移動の本質を理解することは不可能です。キューバ人移民がこの地域の国にいて、非公式移民となり、安全でない危険なルートを利用したり、組織犯罪の犠牲となったりすることは、この地域のいくつかの国々においても不幸な影響であることは明らかです。

キューバは、公式で安全かつ秩序ある移民の流れを常に提唱していきます。公式・非公式を問わず、キューバ人の移住の構造的原因を修正するのは、あなた方の政府、米国政府の手に委ねられています。

しかし、封鎖は逆説的に、米国市民のキューバへの渡航の自由を抑制し、情報の自由と自らの意見を形成する権利を妨げています。

また、ESTA として知られる自動ビザ制度を、キューバを訪れたという事実だけで、その特権を享受している他国の国民から奪い、差別し、威嚇しています。

議長閣下、

経済的な包囲網の強化は、キューバに対する持続的なメディアとコミュニケーション・キャンペーンを伴っています。

新しい情報技術やその他のデジタル・プラットフォームは、封鎖によって引き起こされたモノ不足を利用し、キューバの現実についてまったく誤ったイメージを植え付け、キューバを不安定にし、信用を失墜させるために利用されています。

主に米国に資金を提供し、米国を拠点とする有害なプラットフォームからのメディア攻撃は、落胆と不安を煽り、国内の政治危機の認識を作り出し、政府の制度を弱体化させ、封鎖された経済の課題を克服するために国が行っている多大な努力を挫くことを目的としています。

これは、米国政府が公然と、そして悪名高く数十億ドルの連邦予算と、秘密裏に巨額の資金を投入している、非通常の認知戦争です。

彼らの計画は倒錯しており、彼らが提唱しているとされる民主主義、自由、情報への権利とは相容れないものです。

議長閣下、

米国の現政権は、ドナルド・トランプ大統領の時代に実施された非人道的な政策を継続し、逆説的ですが、それを自分たちのものにしています。

実際には、最も敵対的で非人道的なものを含め、この政策を支持し、実効性を与える法律や規制をそのまま維持し、厳正に適用しています。

極限まで強化された封鎖は、引き続き、米国の対キューバ政策を規定する中心的要素でしょう。

封鎖の域外適用の影響は、代表の皆様が代表するすべての国の主権を害するものであり、各国の国内法を侵害し、米国の裁判所の判決に服従させ、各国の企業の利益を損ない、ビジネスマンに制裁を科し、市民の自由を制限するものです。これらはすべて国際法に違反するものです。

本総会が毎年、対キューバ封鎖の中止を要求し始めてから 30 年以上が経過しました。

しかし、国際社会の表明された意思は、最大の経済大国、金融大国、軍事大国、米国の政府によって軽視され、無視されています。

国連で最も民主的で代表的なこの総会の決議を平然と無視することは、許されることではありません。

私はキューバ国民を代表し、本会議の一般討論で 44 カ国の首脳および政府高官が、封鎖を拒否する声明を発表したことに感謝します。そのうちの 21 カ国が、一方的で不正なテロ支援国家リストにキューバが恣意的に含まれたことを明確に非難しました。

昨日および今朝の会議で、この立場を表明した多くの代表団に対し、深い感謝とお礼を申し上げます。

また、私たちの同胞の、また、キューバと連帯する広範かつ普遍的な運動、そして世界各地にいる多くの友人たちの友愛に満ちた声明と支持にも深く感謝します。

私たちは、封鎖の解除を求める世界中の善意の人々の支持が高まっていることに勇気づけられています。

米国政府の敵意にもかかわらず、私たちは世界のすべての人々と同様、米国の人々との架け橋を引き続き築きます。

海外に居住するキューバ人との絆を益々強化しましょう。まもなく、キューバ政府と同胞との対話の深化に寄与する「第 4 回国家と移民会議」を開催する予定です。

議長閣下、

巨大な試練も、私たちを怯ませることはありません。キューバ国民は、自由で主権ある祖国を称え、高め、守るという決意を止めることはありません。

私たちは、アメリカ帝国主義が私たちに科している包囲からの脱出を模索して、また社会的正義を伴う繁栄に向かって前進し、私たちの社会の変革を支持し、社会計画を維持し拡大する道を模索して、引き続き、私たちの変革と革命の努力を継続します。

私たちは、キューバの政治的、経済的、社会的、文化的プロセスにおいて、青少年をはじめとするすべての市民の参加が拡大するように努めていくことを保証します。

このような状況下で、超大国による組織的かつ長期的な侵略のもとで、開発計画に取り組まなければならなかった国民は他にありません。

しかし、キューバは、主権、独立、社会主義、民主主義、繁栄、持続可能な国家の建設において、自らを引き続き更新します。

議長閣下

各位閣下、

代議員の皆様、

まもなく行われる投票において、皆様はキューバとキューバのすべての家族にとって重大な関心事を決定するだけではありません。

提出された決議案に賛成票を投じることは、理性と正義を支持する表明であり、国連憲章と国際法を支持する行為でもあります。

私たちの気高く、尊厳をもつ、連帯的な国民を代表して言いますが、私たち国民は、ずっと以前から自分たちの歴史と未来の主人になることを決心しました。

何百万人ものキューバ人の男女を代表して言います。キューバは、最も残酷で長期にわたる一方的な強制措置制度に直面し、日々抵抗し、信念を貫いています。それは、いかなる国に対してもこれまで適用されたことのないもので、すべての人のために、きっぱりと廃止されなければなりません。

私は、皆様方に、決議案 A/RES/78/L.5「アメリカ合衆国がキューバに対して科している経済・通商・金融の禁輸措置を解除する必要性」に賛成票を投じるよう、謹んでお願いいたします。

封鎖はない方がいいのです。ジェノサイド封鎖に反対です!

キューバが封鎖のない生活をすごすようにさせてください。

ありがとうございました。

(キューバ共和国外務省)

(キューバ大使館 仮訳)