核兵器禁止条第1回回締約国会議キューバ外務大臣の発言

平和

 (キューバ大使館仮訳)
核兵器禁止条約第 1 回締約国会議でのブルーノ・ロドリゲス・パリージャ外務大臣の 演説
2022 年 6 月 21 日(金)
議長閣下、
核兵器禁止条約(TPNW)の第 1 回締約国会議において、選出された議長はじめ事務局の皆様に、お祝いを申し上げる。
同条約は 2021 年 1 月 22 日に発効した画期的な条約である。
核兵器は非人道的・非道徳かつ倫理的に反駁の余地がないだけでなく、違法である ことが、初めて法的拘束力のある国際文書に規定された。
各国は安全保障上の深刻な課題に直面するという複雑な状況下でこの会議に出席している。
非通常型戦争が激化し、軍備が増強・近代化され、国際平和と安全が平然と損なわれている。
多国間主義が弱体化し、国連の軍縮機構が摩耗している。
われわれは、核兵器を含む軍備に法外な資源を浪費する一方で、開発援助の取り決めが破棄され、不均衡な富の偏在が進み、無数の人々が飢餓と貧困に苦しみ続けるという不 条理な世界に生きている。
世界の軍事費は過去 7 年間に急増し、今回初めて 2 兆ドルの大台を超え、過去最高とな った。
2021 年には、米国 1 国で軍事産業に 8000 億ドル以上を費やしている。
軍備費はすべての人々が尊厳をもって生きるための費用に当てるべきだ。
広島と長崎に破壊と死をもたらした原爆投下の 77 周年を迎える今、1 万 3000 発以上の 核兵器の存在、特にその内 3825 発が直ちに使用できる状態で配備されていることによ り、人類がいまだ脅かされている事実を正当化するものは何もない。
透明性を確保し、検証可能かつ不可逆的な方法で核兵器を完全に廃絶することは、軍縮 分野における現在の最優先事項であり、今後もそうあるべきだ。
それが、二度と人類が 恐ろしい結果に苦しまないための唯一の方法なのだから。
議長閣下、
キューバは核軍縮に強く賛同する。
核兵器禁止条約の起草と交渉における我が国のリー ダーシップもその証左である。
非同盟運動の支持を受けてのキューバの率先した取り組みにより、国連総会は 9 月 26 日を「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」に制定した。
先頃キューバがジュネーブ軍縮会議の議長国を務めた際の優先事項の一つが核軍縮の推進であった。
この姿勢はキューバ共和国憲法に明記される外交政策の原則に合致する。
そこでは、核 兵器の取得、拡散、使用を拒絶すると定められている。
私たちは、核兵器禁止条約を 5 番目に批准した国であること、そして私たちの地域が最も多くの締約国を擁していることを誇りに思う。
加えて、キューバは世界で最初に「非核平和地帯」を宣言した地域に属しており、非核平和地帯であるラテンアメリカ・カリブ海諸国は核軍縮の推進を優先事項としている。
議長閣下、
核兵器禁止条約は、いかなる状況下でも断固として核兵器を禁止し、その完全な廃絶を 掲げた最初の国際法規範である。
この重要な条約は、核兵器の使用を国際法および国際人道法に反する行為と明示してお り、安全保障、核軍縮および核不拡散のための国際的な枠組みを補完するものである。
私たちはこの第 1 回締約国会議において、同条約を実効的に履行し、確実に普及させるための重要な決定を採択する責任がある。
キューバ代表団はそのための最大限の貢献をするだろう。
議長閣下、
核軍縮の達成は、人類の生存に関わる問題である。
今こそ行動を起こすべき時だ。
キューバ革命の歴史的指導者であり、平和と核軍縮のために不断の闘いを続けたフィデ ル・カストロ・ルスの言葉をここに引用する。
「新たな戦争における核兵器の使用は人類の終焉を意味する。(中略)世界の全ての国 の政府は、全ての国の国民の生きる権利並びに地球上の全人類の生きる権利を尊重する 義務がある。(中略)あなたの種属、あなたの国民、あなたの愛する者たちの命が危険にさらされているとき、誰も無関心ではいられないし、生きる権利の尊重を要求するの に一刻の猶予も許されない。明日では遅すぎる。(中略)核戦争で犠牲になるのは人類 の命だ。」
私たちにふさわしいのは、全ての人にとって永続的で、公正で、持続可能な平和の世界であり、私たちはそれを必要としている。現在と未来の世代のために、核兵器のない世 界を必要としている。 ご清聴に感謝申し上げる。

平和

Posted by cuba