謳ってみよう Yo soy el punto cubano
《Yo soy el punto cubano》
※この歌の訳詞・解説は “今回のキューバを知る会・大阪での紹介用に" 作成したものです。作成にあたっては、京都ラテン音楽を楽しむ会のT氏と、歌の師匠であるYacel Sagarra 氏に大きく助けていただいたことを感謝とともに付け加えます。(H)
YouTubeでもご覧いただけます。
https://youtu.be/Po9vNEgWGY8
Yo soy el punto cubano
Que en la Manigua vivía
Cuando el mambí se batía
Con el machete en la mano ×2
Tengo un poder soberano
Que me lo dio la sabana
De cantarle a la mañana
Brindándole mi saludo
A la palma, y al escudo
Y a mi bandera cubana ×2
↓ここからCoro(コーラス )
por eso canto a las flores
Y a la mañana que inspira
Le canto a Cuba querida
La tierra de mis amores
Le canto a Cuba querida
La tierra de mis amores
↑ここまで
Soy la linda melodía
Que en el campestre retiro,
Siempre le llevo al guajiro
La esperanza y la alegría ×2
En noches de romería
Inspiro a los trovadores
Cantantes y bailadores
Gozan con el zapateo
Y se olvidan de Morfeo
Para tributarme honores ×2
*Coro
Ahora me encuentro en La Habana
Entre orquestas y he gustado,
De cha-cha-chá disfrazado
Pongo una nota cubana ×2
Aquí como en la sabana
Mi música fraternal
Viene del cañaveral
Representando al mambí
A la tierra de Martí
Y a la Enseña Nacional ×2
*Coro
ーーー
私はキューバのプントです
マングローブの森に生きていた
独立の闘士たちが戦っていた頃に
その手にマチェーテ鉈を携えて
私は主権者としての力を持つ
それは恵みのサバンナがもたらしてくれたもの
朝にはそのことを歌って
私からの礼を尽くす
椰子の木へ、盾紋章へ
*コーラス
それゆえ私は花に歌う
そして力を与えてくれる朝に
愛しのキューバへ
我が愛する国土へ
私は美しいメロディです
遠くのどかな田舎にいて
いつの時も農民のもとへ
希望と歓喜を届けるのだ
祭礼の夜には
旅の大道芸人たちを盛り立てる
歌い手を、踊り手を
みなサパテオのダンスを楽しんでいる
寝るのも忘れて
私の栄誉を讃えるために
*コーラス
今や私はハバナにあり
気になっていた楽団に入り
そのキューバ風を装ったチャチャチャに正調キューバのしらべを加える
そしてここでも、恵みのサバンナにおいてと変わりなく
心から仲間を想う私の音楽は
サトウキビ畑より出づるものであり
独立の闘士たちを代表するのだ
ホセ・マルティの大地を
そして国民のしるし(国家紋章)を
*コーラス
単語解説
punto
スペインにルーツを持つ古い音楽形式のひとつ
manigua
未開のジャングル、(グランマ号が上陸した海岸のような)マングローブの森
mambí
独立の闘士たち(マンビーとは、イスパニョーラ島でハイチの黒人フアン・マンビーがスペイン軍と戦ったことに由来する。スペインがキューバの独立戦争に参加したすべての人をこのように読んでから広がった/世界の教科書シリーズ「キューバの歴史」p.122より)
machete
サトウキビ刈りなどに使う鉈のような刃物
poder soberano
主権、主権者の力(奴隷や小作農が解放され、住居や農地、収穫物を各自のものとすることができる力、権利を指す)
la sabana
サバンナ( 草原地帯ですが、“ラ・サバナ“と言うと、そこに人が住み、耕し、恵みを与えてくれる大地というイメージがあるそうです)
escudo
盾、盾形の紋章
zapateo
農村部の祝祭で男女ペアで踊られるダンスで、スペインから伝わり中南米各国で独自に発展した
cha-cha-chá disfrazado
直訳は「変装したチャチャチャ」。チャチャチャはまだ新しいスタイルの音楽で、マンボやフィーリンなどもそうだったように、キューバ音楽とは違う(アメリカ的な)感じがして初めからキューバ人に馴染んだ訳ではなかった。
ここの歌詞はアメリカの傀儡政権から真のキューバ独立政権を勝ち取ったことが想起されるのではないでしょうか。
Martí
ホセ・マルティ
Enseña Nacional
国家紋章( “国民のしるし“の訳は個人の独断的なものですが、この前にマルティの名前が出ていることから“国民を教える≒指導する“という意味も連想される気がして捻ってみました)
キューバの国家紋章はMiguel Teurbe Tolón の発案による。
この紋章は先の尖った盾の形をしており、下から2/3の高さに水平な線で区切られている。主要部となるその上部には、2つの陸地が両側に配された海と、その中央にブレード部を下にした鍵が見られる。これらの要素はキューバの地理的、政治的重要性を象徴している。鍵はメキシコ湾の入り口を表し、陸地は左から右へ、フロリダ
のサブレ岬とメキシコのカトチェ岬を意味する。
背景には、水平線に半分沈んだ太陽があり、熱帯の熱さを示している。
左下の1/4は島の区分を、かつて分割されていた名残りが3本のターコイズブルーのストライプで表されている。そして愛国者の純粋をさらけ出す2つの空白部が、3本の青の間にあってこの区画の内容を引き締めている。
右下の1/4にはロイヤルパルムの椰子が、その恵まれた土地の活力と肥沃さを象徴して立っており、その国の歴史を通じて最も有用な木であると説いている。背景には、奥の方に2つの山が見える。そしてこれらの風景の輪郭を明るい雲が縁取っている。
盾の支えとして、束ねた棒が盾の下部の尖頭から上部の後に覗いており、盾の軸中心には五芒星のついたフリジア帽が見える。
束ねた木はキューバ人の団結を指し、星は自由の究極の表現である。
そして盾の装飾は、常に正面から見て左から右へ、平和を表す樫の枝と、勝利を表す月桂樹のそれが、輪郭に沿って締めくくられる。
盾紋章は、共和国とともに生まれ、1940年の憲法で制定された。